三菱UFJフィナンシャル・グループは14日に発表した2014年9月中間決算で、約793億円の特別損失を計上した。このうち、「偶発損失引当金繰入額」として約345億円を計上した。イラン送金への規制違反を巡り、米当局に巨額の和解金の支払いを迫られる可能性が高まり、引当金を積んだとみられる。

同社は「米国当局にかかわる事案でコメントは差し控える」(広報)とし、詳細を明らかにしていない。

傘下の三菱東京UFJ銀行は昨年、米国が経済制裁するイランへの送金規制への違反があったとして、ニューヨーク州当局に約245億円の和解金を支払った。米紙ニューヨーク・タイムズは今年10月末、同行が違反の実態を正確に開示しなかった可能性があるとして、米当局が再調査を進めている、と報じていた。

2014/11/14 朝日新聞より